
現在のシステムキッチンでは様々なレイアウトが実現できます。
今回はレイアウトの種類やメリットなどを見ていきましょう!
なおメーカーごとでレイアウトの呼び名が違ったりする場合がありますので、一般的な概念をご確認ください。
I型レイアウト
キッチンの最も基本となるレイアウトです。
コンロとシンクが一列に並び壁に向いて作業をする形になるものです。
キッチン+ダイニングの空間が狭い場合は、I型レイアウトにすることにより広い空間を確保することができます。
あまり間口が長いレイアウトになるとコンロ~シンク間の移動距離が長くなり作業効率が下がる場合があります。
L型レイアウト
キッチンがL字型になったレイアウトです。
体の位置からコンロもシンクも近くなるレイアウトのため、移動距離が短くなり作業効率が上がることが多いです。
L型レイアウトもI型同様比較的キッチン+ダイニングが狭いところに用いられることが多いですが、プランの際には冷蔵庫や収納との兼ね合いも気を付ける必要があるレイアウトとなります。
このレイアウトのキャビネットの入隅にあたる部分の収納は「入れにくい」「出しにくい」となることが多いため、事前にショールームなどで確認をしておいた方がよいでしょう。
対面型レイアウト
システムキッチンをダイニングやリビングが見えるように配置したレイアウトです。
キッチンカウンターがダイニングまで続く「フラット対面型」と呼ばれるものや、床から高さ1000~1100㎜程度の壁を設けてダイニングに向けてI型レイアウトやL型レイアウトを設置するものも対面型と呼ばれます。
ダイニングやリビングにいる家族の様子を見ながら調理などができるため、近年では新築時によく採用されるレイアウトとなっています。
ただし思いのほかキッチンスペースが必要になりますので、リフォームでI型から対面型に変更する場合などはダイニングスペースがある程度犠牲になると考えておいた方がよいかもしれません。
アイランド型レイアウト
キッチンキャビネットが壁に接していないレイアウトはアイランド型レイアウトと呼びます。
離れ小島的なイメージですね。
こちらも対面型と同様にダイニング側を向きますが、キッチンとダイニングを同化したような空間設計となるため、複数人数で調理や片付けをしたり、逆にアイランドキャビネットをカウンターダイニングのように使ったりと、様々な使い方が想定されたタイプもあります。
アイランド型レイアウトはかなり多くの空間リソースを必要としますので、他のレイアウトからリフォームしてアイランド型を実現するにはダイニングを一部屋使い切ってしまうような形になってしまう可能性もあります。
また空調経路の関係でアイランドキャビネットにレンジフードを設置できない場合などは、壁付のコンロキャビネットと向かい合わせてアイランド型のシンクキャビネットを設置する「セパレート」という設置方法が必要な場合もあります。
まとめ
キッチンのリフォームなどでは、ほとんどの場合まず初めにレイアウトの選考からスタートします。
元と同じレイアウト、同じサイズであればあまり悩むことは少ないのですが、例えば「I型から対面型」「I型からアイランド型」へ変更する場合などは、ダイニングスペースを含めた空間の配分を検討する必要があります。
これは「給仕」というイメージの強かった昔のキッチンから「家族の中心」というように、時代の変化に合わせてキッチンの位置やレイアウトが変化してきているのではないかと感じています。
リフォームで大きなレイアウト変更を行う場合は、ダイニングスペースの拡張に対する検討はもちろん、家の中でのキッチンに対する考え方の改革も必要になってくるのかもしれませんね。