クリナップセラミックカウンター

キッチンの新設やリフォームの際に楽しいキッチン選びが始まるのですが、キッチンプランを組んでいくときにどうしても迷うのが、キッチンカウンター(ワークトップ)の材質ではないでしょうか?

「色々素材の種類があるけどいったいどれがいいの?」と迷う方が続出のこの問題。

システムキッチンで選択できるキッチンカウンター(ワークトップ)の種類とそれぞれの特徴を見ていきましょう。

キッチンカウンター(ワークトップ)の種類

キッチンカウンター(ワークトップ)とはキッチンの天板のことを指し、現在各メーカーのシステムキッチンでは様々な材質のものを取り揃え選択できるようになっています。

ステンレス
昭和時代から引き続き採用されるステンレスは「耐水性」「耐熱性」「耐久性」「耐食性」「清掃性」に優れた素材です。
プレス加工で一体成型されているものがほとんどで、キッチンで取り扱うにはほとんど欠点がありません。

業務用厨房機器でも当たり前のように使われているところからその信頼性の高さがわかります。
コストも比較的安いですしね。

素材は金属ですが材厚が薄いため比較的弾性があり、食器を落としても食器が割れにくい素材です。

数少ない欠点の一つは細かい傷が入りやすいこと。
特に新品のうちは「あぁ、傷が入ってしもうた…」とテンションが下がる方も多いと聞きます。

ただ使い続けているうちに気にならなくなり、逆に使えば使うほど味わいが出てきます。
ステンレスのキッチンカウンター(ワークトップ)は「使ってなんぼ」の素材なんですね。

最近のシステムキッチンでは「エンボス加工」や「バイブレーション加工」という表面加工がされていることが多く、かなりキズが目立ちにくいものが増えてきましたのでその欠点も解消されつつあります。

あと欠点としてもらい錆が付くことが多いです。
錆びた鉄などを置いたまま長期間放っておくと取れにくくなりますのでその点は注意が必要です。

人工大理石(人造大理石)
細かな素材の違いにより人工大理石の中でも違いがあったり、混入素材の違いで人造大理石と呼ばれたりしますが、基本的には樹脂を成型して製作されたキッチンカウンター(ワークトップ)だとざっくりご理解ください。
(見た目では含有素材の違いがわからないです…)

一番のメリットは色柄が比較的豊富で高級感が演出できるということでしょうね。
無機質なステンレスとは違い、明るい色柄からシックな石目柄などといった幅広いラインアップがされていることが多いです。

キッチンカウンター(ワークトップ)が変わるだけでずいぶんキッチンの印象が変わります。
ダイニングやリビング空間とのコーディネートを考えるなら、ステンレスより人工大理石(人造大理石)の方が合わせやすいでしょう。

人工大理石(人造大理石)は耐水性や耐久性は優れているのですが「耐熱性」や「耐衝撃性」に難があるといわれた時代がありました。
しかし最近ではそういった課題を克服しているメーカーも多いため、キッチンを選ぶ際に人工大理石(人造大理石)のカウンター(ワークトップ)を選択する場合は、ショールームやカタログ、説明書などで使い方の制限等について事前に確認しましょう。

人工大理石(人造大理石)のキッチンカウンター(ワークトップ)は天然石を模した硬質な素材のため、食器などを落とすと食器が割れることが多いです。
またカウンター(ワークトップ)側も欠けたりキズが入ったりすることがあります。

「落とさなければどうということはない」という話なのですが、普段からよく食器などを落としてしまう方は一考かもしれません。

あと人工大理石は汚れなどで変色してくるケースも見られますが、普通にお手入れしていればひどくなることはありません。

タカラスタンダードなどで採用される人造大理石はそういった問題も起きない優れた素材ですが、その分高コストとなります。

セラミック
セラミックカウンターは高熱で焼成されたキッチンカウンター(ワークトップ)のことで、乱暴すぎるほど簡単に言うと「でっかいタイル」と考えてもらうとわかりやすいかもしれません。

「耐熱性」「耐傷性」「防汚性」「耐水性」「耐食性」「耐久性」とキッチンカウンター(ワークトップ)に求められるほぼ全ての機能がどれも一級品です。

またデザインもシックな高級感あふれるデザインのものが多く、キッチンダイニングの「王様」として我が物顔で君臨できる存在感を醸し出します。

包丁でもキズ一つ入らず、少々物を落としてもびくともせず、汚れの染み込みや経年での退色もほぼないと言われており、現存するキッチンカウンター(ワークトップ)の中でも「機能」「意匠」共に最高の部類に入る素材なのではないでしょうか。

そんな最高最上級のセラミックカウンターですが、唯一の欠点は「お値段」。
まあいいお値段になってしまいます…

現存するキッチンカウンター(ワークトップ)の中でも群を抜いた存在の素材ですので、その分お値段の方は致し方なしというところでしょうか?

キッチンカウンター(ワークトップ)はどうやって選んだらいい?

まず前提として…
キッチンカウンター(ワークトップ)の素材はメーカーによって取扱いの有無に違いがありますので、例えば「セラミック」や「人造大理石」など、取扱いメーカーが限られる素材を選択する場合はまずはメーカー選びからスタートとなります。

「ステンレス」と「人工大理石」は、ほぼどのメーカーでも取り扱いされています。

キッチンカウンター(ワークトップ)を選ぶ際は何を基準に選ぶかということになると思いますので、よくある基準ごとに個人的な独断と偏見でまとめてみます。

コスト
コスト面からキッチンカウンター(ワークトップ)を選択していく場合は下記のようになります。
 「ステンレス」<「人工大理石」<「人造大理石」<「セラミック」

使い方
キズや汚れを気にせずガシガシ使うという方なら下記のようになるかと思います。
キズや汚れの入りやすさではなくあくまで使い方を気にすることなく「使い倒す」という意味合いです。
 「人工大理石」<「ステンレス」≒「人造大理石」≒「セラミック」

美観
これはそれぞれ家のデザインテイストやお好みの部分があるので…No judgeでお願いします。

対面フラットorアイランドレイアウト
いわゆるダイニングやリビングからキッチンが見えるキッチンレイアウトの場合は下記のような感じでしょうか?
あくまでもキッチンカウンター(ワークトップ)のみに焦点を当てた見立てですが…
 「ステンレス」<「人工大理石」≒「人造大理石」<「セラミック」

まとめ

キッチンを選ぶとき、なまじカウンター(ワークトップ)の選択肢があるので真剣に悩んでしまうのですが、使い始めると案外気にならなくなったりします。

特に現在使っているキッチンカウンター(ワークトップ)と違う素材のものを選ぶときに「メリット」「デメリット」と考えがちですが、私どもでリフォームをさせていただいた数年後に「あれ?ウチのキッチンのカウンター素材ってなんだったっけ?」と言われる方が意外なことに多かったりします。

これはたぶん自転車に乗るのと同じで、素材によって気を付ける点が少しずつ違うキッチンカウンター(ワークトップ)の使い方を、日にちが経つにつれ体で覚えてしまうからではないかと感じています。

なのでこれからキッチンを選ばれる方は、あまり肩ひじ張らず見た目やコストを軸にお好みで選んでもらえればいいのかなと、身も蓋もないまとめですが個人的にはそう思います。